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消えた日本文化(2)

2026.06.13

消えた日本文化 2

今は姿を消した和時計に関連して、前回は不定時法について述べたが、今回は簡単に「時計」の歴史について触れたいと思う。時計はなぜ右回りなのか。この疑問から始めよう。

最も古い時計は日時計である。エジプトで考案された日時計が歴史の始まりとなるが、ご存知の通り、日時計とは地面に立てた棒などの影の動きで時を測る。

エジプトは北半球に位置しているため、太陽は東から西へ移動する。つまり影は右回りに動いていく。これが、時計が右回りである理由である。

この日時計が考案されたのは紀元前5,000年頃といわれている。その後、天候に左右されない水時計や香盤時計などが生まれ、文明の高度化と共に定時法と機械式時計が普及していった。

さて、いま時計は何時を指しているだろうか。

壁にかかっている時計を見上げると、針は右回りに進んでいる。紀元前5,000年からの歴史が今ここに、こんなにも身近に生きているのである。

とはいえ、本来茶室の中に時計はない。しかし文化体験を提供する上で時間の管理は必須である。そこで水屋に、柱の影に、時にはスタッフすら気づかない場所に、茶道講師の工夫が光る。思いがけない場所で時計を目にするたびに、講師のもてなしの心に驚かされるのである。

経理スタッフM